仕事選びを調和させることはできない。
自分をオープンに保ち、いろんなことを試し、しっくりくるものに落ち着くしかない。
こんにちは。やっす(@yassu_blog)です!
今回は山口周さんの「仕事選びのアートとサイエンス」を読みました。
冒頭に引用した文章がまさにこの本が伝えたいメッセージなのですが、なぜ仕事選びが調和させられないのか、どうすればしっくりくるものを見つけられるのかということをその根拠となる情報をもとに解説してくれています。
私は、新卒一年目を終え、
「仕事は楽しいけどこのまま、ずっと続けるべきなのかわからない。」
「旅を続けるには働き方も変えたほうがいいかもしれない。」
ということを考えていたところ、書店でこの本が目に留まり購入しました。
そしてこの本を読んで今後の日本人の働き方を理解でき、自分の働き方に対する考えも少しまとまってきました。
ですので、この本は特に
・特に2,30代の社会人や就職活動を考えている学生
などにおすすめできる本となっていると思います。
なぜ仕事選びは調和させられないのか
この答えは明確であり、世の中が予測できなくなっているからです。
今日の世界はVUCA(Volatility=不安定、Uncertainty=不確実、Complexity=複雑、Ambiguity=曖昧)といわれていますが、これはテクノロジーの発展などに伴い、新しいブームが起きてから鎮まるまでのスパンがどんどん短くなっているためです。
このことによって、ある職業に就いた人が一生同じことをし続けるということはありえなくなってきています。
これは「AIによって仕事を奪われる」ことを危惧する人が増えたり、トヨタの社長が「終身雇用は難しい」と述べたことからも想像は付くと思います。
このため、筆者は今後キャリアにおいても、そのほかの事でも「計画を立てること」の価値は小さくなっていくと述べています。
つまりこれまでの「学歴主義」や「終身雇用」は意味をなさなくなってくるということです。
そして「自分はこれが好きだ」「これが得意だからこの仕事しかしない」という考えを取り払っていろんなことを試し、しっくりくるものに落ち着くしかないと主張しています。
どうすればしっくりくるものを見つけられるのか
ではどうすれば「しっくりくるもの」を見つけられるのかということですが、この答えは
- どんな状況でも対応できるオープンさを持つ
ということです。
具体的には
・「いい奴」でいる
・ロジカルシンキングだけではダメなこと認識したうえでロジカルシンキングを鍛える
・英語力を鍛える
などが挙げられています。
当たり前だと思われるかもしれませんが、意外と当たり前ができていないのです。
そしてこの当たり前の積み重ねが結局いざというときの柔軟性や決断力につながるんだなぁと感じました。
この本を読んでから英語力を地道に鍛えております 笑
また、このように様々な状況に対応できる準備を整えておく理由として、筆者は
キャリア形成のきっかけは、80%が「偶然」である
という調査結果を引用しています。
つまり天職は思いもしないところから降ってくるから、それをキャッチする準備を常にしておくべきということですね。
まとめ
この変化が激しい時代を自分の思った通りに生きていくためには、先人たちの真似をしていてはだめで、変化への対応力が必要であるということを深く実感しました。
私は外資系コンサルという仕事を選んで、それが正解だったのかはわからないまま1年過ごしていました。
しかし、この本を読んで、対応力を高めるという点や常に自分のキャリアを考えなくてはいけないという点から見ると正解だったのかなと思うようになりました。
今2,30代の方は下手するとあと5,60年は仕事を続けることになるかもしれません。
今の内から変化への対応力を身に着けてみてはいかがでしょうか。
最後にこの本を読むにあたって1点注意していただきたいのは、題名に「アートとサイエンス」と入っていますが、文中でそれらに強い言及があるわけではありません。
アートやサイエンスを仕事に生かすための考え方などについて興味のある方は、同じ著者の”世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」”を読むことをお勧めします。
コメント